僕にとって、沼津はとても特別な場所です。
僕自身がそこまで沼津に行けないというのもある。家から沼津駅まで片道6時間~7時間、移動費は約4万。全然行けると思う人もいるかもしれないけれど、今の僕には気軽に行ける場所ではなくて。
期待に胸を膨らませながら、しかし気持ちとは反比例の曇天の中で始まった僕らの旅。
心待ちにしていた旅の中でも、特に行きたいと思っていた芹沢光治良記念館は休館日で。
6月の沼津旅では濃霧&暴風で行くのを諦めたリベンジだ!と燃えながら、伊豆スカイラインへ行こうとしたら通行止めで。
ホテルで美味しいお酒を飲もうと、友人とお酒を買いに行った松浦酒店さんはその日の営業を終了していて。(ショックすぎて写真撮るの忘れた。)
友人が行きたいと発案し、僕も一度も言ったことが無いために内心とても気になっていたつじ写真館さんへ行ったら、シャッターが閉まっていて。
沼津から歓迎されてねぇぇぇええええwwwwwwって思えるくらい全てが空回りした旅でした。
けれど、今回の旅の満足度、幸福度は今までの沼津旅に引けを取らないと、もしかしたら最高を更新してしまったかもしれないと思えるほどに、良かったんです。
たまたま入ったお店で食べた天丼とお刺身が死ぬほど美味しかったことも。
「あの階段なんだろうね?」と言って登ったら思わぬ出会いが待っていたことも。
遠いところにいたのに”僕らが沼津にいる”ってだけで駆けつけてくれた仲間がいたことも。
お店に入るなり「あなたの推しは?」と聞いてきて、千歌ちゃんのフィギュアをテーブルに用意してくれる方がいたことも。
かもめ丸さんで朝昼ごはん! pic.twitter.com/Ymiv8agZLH
— とっきー (@t_vuc) October 22, 2019
グランマさんで男子お茶会に興じている時に、「これ新作なの!食べて!」とお菓子をくださる方がいたことも。
900kmも離れたところに住んでいる僕に「おかえり」って、「また帰ってきてね」って、言ってくださる方がいたことも。
遅ればせながら沼津へお帰りなさぁーい!!
— さかなや千本一 &かもめ丸 あつこママ (@atsuko_mama0702) October 22, 2019
そしてまた帰って来て下さいね!
お待ちしてまぁす🥰 https://t.co/czZQsfqMFz
何もかもが僕らの予定外の事で、嬉しくて、温かかった。
僕の沼津旅は、いつも親友と一緒でした。
親友は、なかなか沼津に来れない僕の希望を汲み取って、旅の動線を考えてくれた。
そのお陰で、僕は毎回最高の思い出を積み重ねることが出来た。
2期11話放送を見た次の日、Aqoursの文字が波に飲まれたあのEDを見た直後にAqoursの文字を刻んだあの時の気持ちも。
行きたくても行けず、後悔ばかりだった脱出ゲーム。そのサイドストーリーだけでも聞きに行こうと誘ってくれて、勝手に淡島を脱出した時の気持ちも。
今度こそ!とリバイバル脱出ゲームに参加し、暴風雨の中びしょ濡れになりながらAqoursと心行くまで遊び、脱出した時の気持ちもwww
(今見返すとまじで波やば。。。)
親友との旅で一億点。
沼津の人々の心に触れてもう一億点。
聖地に行けず、やりたいことはできず、そのショックがもしマイナス100点分だったとしても、僕には199999900点の「楽しかった」と「ありがとう」が残っているんです。
ラブライブ!サンシャインがあって、親友がいて、受け入れてくれる沼津があって、歩み寄ってくれる沼津の人々がいて、僕の心は満たされているんです。
僕にとって、沼津は特別な場所です。
それは、僕がなかなか行けない場所だからではありません。
僕が当たり前にあると思っていたその場所は。
行けば無条件で楽しめると思っていたその場所は。
沢山の人の想いが集まって、キラキラ輝いている場所なんです。
海鮮が美味しいだけなら、他にも食べられる場所があります。
美しい景色が見たいだけなら、他にも観光できる場所があります。
それでも僕があの場所に行きたいと思うのは、沢山の「特別」があるから。
その「特別」は、きっと他人が見たら鼻で笑うような「普通」なのかもしれません。
だけど、僕らは周りに溢れている「普通」を、「特別」に変えることが出来るんです。
そして、誰かが「普通」から変えた「特別」を、そのまま「特別」として受け取ることが出来るんです。
だから僕は、数多ある観光地の中から沼津を選ぶんです。
会社の先輩に聞かれて、上手く答えられなかった問いにも、今なら答えられる気がします。
「なんでそんなに沼津に行くの?」
「僕が、沼津に行きたいから。」