『この街でいまキミと』を聴いて

『この街でいまキミと』がとても良い。

クソ痛え感想文書くくらいに。

でも書きたくなっちゃったんだから仕方ない。

 

『この街でいまキミと』の何がいいって、もう出だしから終わりまで全てが最高だ。

いつも待ち合わせより 15分前集合
駅の改札ぬける ざわめきにわくわくだね

待ち合わせに遅れてくる人も多い中、待ち合わせより早く着いてしまう気持ちがとても素敵だ。

楽しみすぎて居ても立っても居られない感情、忘れたくねぇなぁ。。。という気持ちにさせてくれるくらい爽やかで甘酸っぱい。

駅の改札は楽しい世界の昇降口のようで、駅の外から聞こえる雑踏に心が弾む気持ちに、足取りも軽くなるんすよね。

僕は田舎の民なので、駅の外から雑踏が聞こえる=東京駅=ライブ=友達に会える、なのです。つまり心が弾む気持ち、本当によく分かる。友達にあいたいなぁ。最高。

 

どこへ向かうかなんて 気にしないであるいてく
いっしょに過ごすってこと それが一番大事だよ

どこに行けばいいか気にしなくていいのは、どこに行くかではなく誰と一緒にいるかが重要だから。過ぎゆくんじゃなくて、流れていくでもなくて、自分から『過ごす』ことが大切なんだって最近は特に思う。だからこそ、この歌詞が本当に刺さる刺さる。

その過ごす時間を楽しくするのもつまらなくするのも自分次第。ならどうするか。

 

未来の色はまだ ぼやけて見えやしない
ただひとつ分かるのは キミが キミが 好きだ

それは簡単なこと。大好きな人たちと一緒に今を過ごせばいい。

なんとなくの将来はイメージできる。いい歳なので、多分これから大変なことがいくつか待っているだろうし、しんどいことも多いだろうことは分かる。

けれど、僕は友人達と人生相談しながら、バカ話しながら、乗り越えられる気がしている。

だって、今までもそうだったから。

一緒に喜んだり、バカ言い合ってゲラゲラ笑ったり、ほんとに時々真面目な話をしたり。

そうやって辛い時を乗り越えてきた日々があるから、その時間が僕に確信を与えてくれる。

僕にとって大切なものを考えた時、一番最初に出てくるのは親友たちだ。

 

どんなときも踊るように 交差点こえていけ
押し寄せる人の波 するりすり抜け自由自在さ

交差点というワードセンスが愛おしい。交差点と言われてまず思いつくのは、すれ違う人々だ。

Liella!が進む道はLiella!にとっての正であり、Liella!の流れに抗う方向へ歩いている人がいても、それが間違っているわけではない。一人一人に正の方向があると思うのだ。

彼女たちがスクールアイドルという道を進む時、スクールアイドルが嫌いな人がいてもいいじゃないか。スクールアイドルに興味がない人がいてもいいじゃないか。彼女たちとその人は歩いていく方向が違うだけだ。目的地が違うだけだ。

前からも後ろからも、右からも左からも人々は押し寄せていく。皆んな自分がやりたいことへ向かって歩いていくのだ。そんな、多くの人々が"自分にとっての正の方向"へと向かっていく中ですれ違うこの場所は、言い換えるならばきっと"イマ"なのだろう。

そんな人混みを踊るようにするりすり抜ける足取りの軽さ。迷いのなさ。流されるでもなく、愚痴を言うでもなく、自分の目で見て、自分で動いて、自分の進みたい方へ軽やかに進んでいくLiella!の軽やかさと力強さがとても美しく思う。

 

キミは少し前の方で いたずらに笑ってる
ありきたりないまでも 最高の「いま」さ
この友情はかわらないよ

皆がそうかはわからないけれど、不意に思い出す楽しかった思い出は、意外とどうでもいい無駄話だったりする。

淡島神社の階段を登りながら天童君のゲスブロックの話してゲラゲラ笑ったり、不意に友達の家でやったなんじゃもんじゃゲームが僕の宝物のように、きっとそういうものが、最高の今なんだろうって思う。

 

答えのないことばっか ループしてずっと喋ってる
ペットボトルのしずく 指でもてあそびながら

理想的な、綺麗な答えが出るわけではないけれど、僕らは何度も考えてきた。答えが出ないどころか、胸が痛くなるようなことも考えたし、考えること自体が楽しい時もあった。

だけどやっぱり正しい答えなんて物はわからなくて。

友人と「俺はこうなんだけどお前は?」なんて話をいつまでもしている。

僕は、その時々で友人からの答えが日々変化していることが、僕自身の答えも日々変化していくことが、とても嬉しいんだ。

僕らはどんどん変わっていく。環境も、立場も、大切なものも。だからこそ、日々変化していくその時の答えを聞けることが、そして言えることが、本当に嬉しいんだ。

ペットボトルの雫はもう水溜まりになっているかもしれないし、ペットボトル自体がぬるくなってしまっているかもしれないけれど、それを飲み干してまた冷たい水を入れたくなる。

スーパースターを見ていると。

 

楽しい時間てさ なぜかあっという間だね
心は空っぽで はずむ はずむ ひかる

楽しい時間があっという間って言葉を聴くと、ちょっとだけ胸が痛くなる。悪い痛みじゃなくて、切なさと暖かさが伴った優しい痛みだけれど。

友達と遊ぶまでは仕事や人間関係、将来について、沢山たくさん悩んでしまったりするのに、友人と遊ぶと楽しすぎてその悩みから解放されたりする。なんの解決にもなっていないはずなのに、心は空っぽになったかのように軽くなり、また頑張れてしまう。

あっという間だと感じられるくらいに楽しい時間が心を満たすことで、居座っていた悩みを空っぽにしてくれるのかもしれない。

 

ゆるめのリズム踊るように 一秒ずつを遊べ

一瞬とか、季節とか、青春の1ページを鮮烈に切り取るような歌詞のようでいて、少し違う"一秒"。高校生活という三年はその一秒の積み重ねで出来ている。

緩やかというには早く、しかし確かに存在する時間を、焦るでもなく無為に過ごす訳でもなく『ゆるめのリズム踊るように』過ごすというワードをチョイスするのが素晴らしすぎる。

新設校の一年生なんだもの。飛ばし過ぎず、けれど丁寧に、些細なことも逃さないよう日々を過ごしてほしいな、なんて思ってしまった。

 

いつか手を伸ばしても 届かなくなる日がくるのかなぁ

車を運転しながら聴いていた時、この歌詞でふと目頭が熱くなった。この歌詞のおかげで筆を取ろうと思えた。

僕にとって一番楽しい時間は終わってしまったと思っていた。

ラブライブサンシャインの物語と共に駆け抜けた日々は常に100点満点中120点だったから。

今の日常がアベレージ80点以上だとしても、過ぎ去った120点の日々を時々恋しく思ってしまったりしていた。

歌詞を借りるならば、手を伸ばしても届かない日の中にいたように思う。

やっぱりなぁと半ば諦めた時に、明るくはっきりと聞こえた声に不覚にも泣いてしまった。

 

それでもいーんだ!

茜色に染まる空めがけて

大きな声でキミに約束するよ

この瞬間は永遠だって!

彼女たちは今この瞬間が楽しくて、楽しくて、仕方ないのかもしれない。だからこんなにも無鉄砲に、キラキラと歌えるのかもしれない。

僕だってそうだった。ずっと続くと思っていた。でもついさっきまで、ちょっと諦めていたじゃんか。

でも、それでも、この歌詞と歌声で、僕も"それでもいーんだ!"って思えるくらい楽しい時間を過ごせていたことを思い出せたから。

そして、また心が動き出せそうな予感を感じて、嬉しくて仕方がなかったから。

同じくらい楽しい時間が始まるような気がして、心がはずむ、はずむ。…光るかなぁ。

 

セカイはどこまで続いてゆくんだろ
分からないからキミといまだけを見てるよ

セカイがどこまで続いているのかなんて、僕もわからない。だけど、一人だと踏み出せない世界も、誰かと一緒なら意外と足取り軽く踏み出せることは知っている。

大好きな人たちと今を大切にすることで、それはいつか過去になって、未来へ踏み出す勇気に変わるから。

そう考えたら、今というのは未来と過去の交差点なのなもしれない。

 

どんなときも踊るように 交差点こえていけ
押し寄せる人の波 およいでゆこう この街でいま
キミは少し前の方で いたずらに笑ってる
ありきたりなことでも ぜんぶ特別さ
わたしたちずっと友達だよ

交差点を歩いていると何十人何百人とすれ違うけれど、その中で僕はすれ違うその人達の顔も名前も知らないし、覚えてもいないし、たまに肩がぶつかって気まずい思いをしたりする。

そんな街の中で、顔も、名前も、趣味も、好きなものも知っている笑顔の友人と一緒に歩いている今がたまらなく愛おしくなる。

 

この街でいまキミ達と、正直なんでもいいから遊びてぇよ。

『何』をするかも大事だけど、僕にとっては『誰』とするかがとても大事だから。

 

キミ達とすることはありきたりなことでも、全部特別なんだよ。