第五特異点 イ・プルーリバス・ウナム、先程人理修復しました。
北米神話大戦という名に恥じない、壮絶で悲惨な戦いでした。
しかし、独立に向けて動き出した国を塗りつぶし、自分の国にしようとする女王メイヴが現れる。
彼女は、自分に並び立つ『悪しき王』になるよう聖杯に願い、反転させたクー・フーリン・オルタと共に、ケルト神話の英雄達と無尽蔵に増え続けるケルト兵士軍を率いてアメリカ各地を蹂躙していった。
そんなケルト勢に対抗するべく、アメリカを救おうと立ち上がったのは大統王エジソン。
彼はアメリカの住民を強制労働させ、大量の機械兵士軍を作成、戦線に投入。
首の皮一枚のところで戦線を維持し続けていた。
そんな渦中に放り込まれたマシュとカルデアのマスター。
エジソンは一見味方のようで、彼が守りたいのは『アメリカ』であって『世界』でなく、人理の修復を目的とするカルデアとは目指す場所が違う。
つまり、見渡す限りが全部敵。
今回の物語はそんな始まりでした。
僕はストーリーを読んでいて、あまりの絶望に途方に暮れました。
これ、救えるの?って本気で思いました。
だけど、マシュと共に支えてくれたサーヴァントがいたんです。
……ちょっとだけ、そのサーヴァントに想いを馳せさせてください。
その人とは、クリミアの天使 ナイチンゲール。
彼女はアメリカに巣食う北米神話大戦という病を完治させるまで、止まることをしなかった。
諦めることをしなかった。
僕は状況を把握した段階で途方に暮れた今回の特異点、彼女は目の前の問題ひとつひとつを迅速に対処していった。
クー・フーリンの刺し穿つ死棘の槍で心臓を壊されたラーマを救った。
歴代大統領の妄執に取り憑かれ、意固地になっていたエジソンの目を覚まさせた。
ナイチンゲールのやってきたことは、大きな問題を分割し、その一つ一つに現状での最善を尽くすことだけ。
けれど、そうしていくうちに、無理だと思っていた絶望に少しだけ光が見えてきたんです。
まるで、先の見えない闇を少しずつ開拓していくようでした。
そして最後に彼女は言いました。
限りなく現実を睨み、数字を理解し、徹底的に戦ってこそ願ったものへの道は拓かれる。
嗚咽を踏みにじり、諦めを叩き潰す。
それが、人間に許された唯一の歩き方です。
貴方達の進む道に、どうか光がありますように。
彼女がこの言葉を笑顔でマシュに言ったシーンで、僕は思わず泣いてしまいました。
この言葉は『この先の未来』を作っていくマシュとマスターに送る彼女なりのエール。
けれど、エールと同時にカルデア組と自分の間に境界線を引いたように見えてしまったんです。
ナイチンゲールはあくまでも英霊で、『これまで』を作り上げてきた人で。
それはつまり、『これから』を作ることは出来ないということ。
彼女の言葉から、別れのニュアンスを感じ取って心が苦しくなりました。
だけど、ナイチンゲールとの記憶は、マシュの中で息づいてる。
ナイチンゲールと過ごした時間が、修正の余波で消えてしまったとしても、マシュとマスターの記憶にはちゃんと刻まれている。
確かに北米神話大戦は何人もの英雄が犠牲になった凄惨なものだったけど、それでもナイチンゲールとの出会いは、マシュの心を優しく照らす光となった。
患者の夜回り巡回を怠らなかったクリミアの天使のもうひとつの呼び名となったランプの貴婦人という名前そのままに。
そのことが、僕はたまらなく嬉しかったんですよね。
たとえこれから先で一緒に人理を修復できなくても、どんなに絶望的な状況でも、僕とマシュの中に、ナイチンゲールとの思い出は輝き続ける。
絶対。
願わくば、ナイチンゲールピックアップをお願い致します。FGO運営さん……( ̄^ ̄゜)
↑
これが本音。
TYPE-MOON / FGO PROJECT
※当ブログ上で使用しているゲーム画像の著作権および商標権、その他知的財産権は、当該コンテンツの提供元に帰属します。