今までの中でも最高の話でした!!(#7感想11/23)
ラブライブサンシャイン史上、最高の回でした!!(#9感想12/05)
今回も最高の物語でした!!(#11感想12/21)
さて、それでは言わせていただきます。
今回の#12「光の海」、最高すぎて無理。
……最高の大安売りですね(僕の語彙が)
素敵な作品を見ると、人って本当に「やばい」と「無理」と「最高」しか言えなくなるんだなぁと思った次第であります。
消し飛んだ語彙を少しずつ拾い集めて、今回の感想に出来たらいいなと思います。
よければお付き合いください。
今回も千歌ちゃん贔屓目の個人的主観、こじつけ多数の感想記事です。読まれる際はその辺にもご注意ください。
今回は6つのトピックスです。
- 「行ってきます」は「ただいま」を言うために
- "勝つ"ことの重み
- 自分を見つめなおす時間
- 雲の上へ届くジャンプを
- WATER BLUE NEW WORLD
- 輝くってどういうこと?
「行ってきます」は「ただいま」を言うために
忘れ物ない?
大丈夫!
素敵な閉校祭だったね!
曜の言う「忘れ物」は、やり残したこと、やりたかったことはやり切った?という問いだったんだと思います。
うん!
だから、全力で出来ることは全部やって挑まなきゃね!
出来ることは全部、全力で。
僕は千歌ちゃんの口からこの言葉が聞きたかったんだなと思いました。
2期#7「残された時間」で、千歌は諦めの悪さから暴走しそうになります。
駅前!浦の星をお願いしますってみんなにお願いして…
じゃあ!今からライブやろ!それをネットで!
何もしないなんてっ…
信じるしかないよ、今日の私たちを。
待つ事とは、「何もしない」のではなく「今までやってきたことを信じる」ことだと果南は言いました。
それが言えるのは、全部やり切った人だけです。
思い返せば沢山の出来事がありました。
東京で歌ったイベントで得票数が0だったこと。
μ'sとの違いに悩んだこと。
自分だけのカタチを求めて普通な自分と向き合ったこと。
そして、浦の星の廃校が決定した事。
普通怪獣だった千歌一人では到底受け止められるものではありませんでした。それでも千歌は悩んでは立ち止まり、泣きながら、ボロボロになりながら、一歩ずつ前に進んできました。
千歌が立ち止まる度にもう一度歩き出せるのは、一緒に隣を歩いてくれる曜と梨子がいるから。前を走り、発破をかけて導いてくれる三年生がいるから。後ろから支えてくれる一年生がいるから。
千歌が皆に支えられ乗り越えてきた全ての困難は、千歌にとって掛け替えのない大切な思い出となり、今の彼女を形作っています。
そんな千歌だから全力で出来ることは全部やって挑まなきゃね!と笑顔で言えるのではないでしょうか。
沢山の努力、笑顔、涙の積み重ねで掴み取ったラブライブ決勝という舞台を前に、千歌は今までの感謝と貴女の名前を残してきますという決意を込めて、Aqoursの真ん中で、大きな声で浦の星女学院に言いました。
行ってきます!!!
きっとそれは、最高の笑顔でただいまを言うために。
"勝つ"ことの重み
ラブライブで優勝できますように。
廃校を阻止できなかったAqoursの次の目標は「優勝して名を残す」こと。
しかし、今までの千歌は優勝して有終の美を飾るという意味の中に『 自分たちが勝つことで敗者が生まれる』という事、つまり『 他のグループの夢を終わらせる』という事実を考えないようにしていたように感じていました。
AqoursはMIRAI TICKETでの敗北やSaintSnowのミス、廃校阻止の失敗と、敗北の重さや夢が潰えることの悔しさを知っています。
知っているからこそ、勝者の陰に敗者がいる事から目を逸らさないでほしかったんです。
♯8「HAKODATE」の感想でも書きましたが、僕は負けていいグループなんて1つも無いと思っています。各グループ毎に物語があり、その子たちにも先輩後輩として積み重ねてきた時間や、負けられない想いがあるはずなんです。
だから沢山の願いや勝利宣言で溢れたスクールアイドル達の絵馬を見て「あぁ、穂乃果が心から願った『スクールアイドルがこれからも続いていく未来』がちゃんとあるんだな」と目頭が熱くなりました。
そして、きちんと競い合う存在を描かれた今、聖良はあの時の質問を千歌に投げかけます。
勝ちたいですか?
誰のための、ラブライブですか?
あの時SUNNY DAY SONGを歌い、未来のスクールアイドルの夢がこれからも続いていくことを願ったμ's。
そしてその願いが形となり、輝きの予感を受け取ったスクールアイドル達。
その脈々と受け継がれてきた『輝きたい!』という想いと向き合う覚悟があるのか。
浦の星女学院の事情を知り、浦女の皆の事を「最高の仲間」だと言ってくれた聖良だからこそ、重みのある質問になりました。
自分を見つめなおす時間
聖良の質問に答えなかった千歌は同じ質問をAqours皆に聞いて回ります。
梨子のピアノの旋律の中、皆一人ひとりが答えを千歌へと届けました。
- 花丸の答え
まるはずっとルビィちゃんと二人で、図書室で本を読んでるだけで幸せだったけど、
千歌ちゃんたちのお陰で外の世界に出られて皆と一緒ならいろんなことが出来るって知ることができた。だから、勝ちたいずら!
それが今、一番楽しいずら!
千歌ちゃん、まるをスクールアイドルに誘ってくれてありがとう!
そして花丸は笑顔を見せました。
花丸が今笑顔で歌えるのは、ルビィが隣にいてくれたから。
ルビィね、スクールアイドルがやりたい!
花丸ちゃんと!
花丸が今笑顔で踊れるのは、千歌が手を引いてくれたから。
まるに…出来るかな?
私だってそうだよ?
一番大切なのは出来るかどうかじゃない、やりたいかどうかだよ!
皆の手を借りましたが、それでも一歩を踏み出したのは花丸です。
「今一番楽しい」と言った時間は、自分で掴んだ未来なんです。
大好きなルビィと、憧れだったスクールアイドルが出来ている今という時間が、何よりも大切で、楽しいからこそ勝ちたい。
その気持ちは、花丸にとっての一番の心のエンジンだと思いました。
- ルビィの答え
ルビィは一人じゃ何もできなかったのに、スクールアイドルになれてる。それだけでも嬉しい!
もちろん、お姉ちゃんたちの最後の大会だし、勝ちたいって思ってるけど
今は大好きな皆と一緒に歌えることが一番うれしい!
誰かの為、何かの為に頑張れることは素敵で尊いこと。しかし、自分が心から楽しい、嬉しいと思える気持ちでないと、最高の笑顔で歌えることはできません。
三年生のために優勝したい!と言ったあの時の顔。
大好きな皆と歌えることが一番と言った顔。
どちらの表情も素敵ですが、僕は後者の方が輝いていると思います。
きっと函館での出会い、思い出がルビィを変えたんだと思います。
理亞を通して見た『姉』と『妹』の別れはルビィが一番恐れていたこと。
しかし、自分と似た境遇の理亞が乗り越える様を一番近くで見て、一緒に乗り越えてきました。
その経験が、絶対に来るダイヤとの別れに悲観的になるのではなく、絶対に別れが来るからこそ今をもっと楽しくしたい、もっと一緒に歌いたいと思えるようになったのではないでしょうか。
この気持ちもまた、ルビィにとっての心のエンジンになっていると思います。
- 善子の答え
あんた馬鹿なの?!
そんなの勝ちたいに決まってるでしょ?!
世界中のリトルデーモンたちに私の力を知らしめるためによ!
クックック、ラブライブで勝利を手にするためには我が力は不可欠。
ま、仕方ない。もう少しAqoursとして堕天してやってもいいぞ。
…ありがとう、善子ちゃん。
いつでもブレない善子に、千歌は感謝の言葉を述べました。思えば千歌はアバンでも善子に感謝を伝えていました。
流石我がリトルデーモン達よ
褒めてつかわす!
ありがとっ!
千歌の感謝の言葉を聞き、僕は「残された時間」での一年生の会話を思い出しました。
責任、感じているずらよ。
そんなもん、感じなくてもいいのに…
少なくとも私は、感謝しか…
堕天使の自分を真っ先に可愛いと言ってくれて、Aqoursとして迎え入れてくれた千歌に、善子はずっと感謝していました。
あの時のことを知っているのは一年生だけで、千歌は善子の感謝の言葉を知りません。
伊波杏樹さんが埼玉公演で言った「相思相愛だね!」とは少し違いますが、お互いに言い合わなくても、きっと伝わっているんですよね。
千歌の二回の「ありがとう」から、知らずにうちに善子と千歌はお互いを尊敬しあう関係になっているんじゃないかなと想像してしまいます。
一年生の気持ちを聞くシーンは梨子の想いよ一つになれの旋律が使われていました。
自分と向き合って一歩踏み出した梨子が、スクールアイドルへの一歩を踏み出せなかった花丸、姉との別れを恐がっていたルビィ、堕天使が好きで普通じゃない事に悩んでいた善子の背中を押すように感じました。
- 果南の答え
私はせっかくここまで来たんだし、勝ちたいかな!
でもそれ以上に楽しみたい!鞠莉やダイヤとの最後のステージを楽しみたい!
本当は清々してるんだけどね、これで終わりだって。
だからこそ勝ちたい。
今をもっともっと楽しみたいから!
果南たちの物語は二年前のAqoursからがはじまりです。大好きな鞠莉、ダイヤと一緒に始めたスクールアイドルでしたが、心の距離は少しずつ開いていき、もう一度その距離を埋めるために二年の時を費やしてしまいました。
鞠莉の為。ただそれだけのために、果南は自分の大切なものを遠ざけていました。
だから果南は鞠莉やダイヤとの最後のステージを楽しみたい!と言ったんだと思います。
果南にとって1番大切なものは、浦の星のためでも、Aqoursのためでもなく、三人の最後だからこそ。
- 鞠莉の答え
勝ちたいかって?
理事長としての私は、全校生徒の為に勝たなければならないと思ってるよ?
あんなにも愛されている学校のためにも!
でも、少しだけワガママを言うと…
私はAqoursとして勝ちたい!
9人でこんなことできるなんて、なかなかないよ!
まず一言だけ言わせてください。
Aqoursとして勝ちたいという願いはワガママなんかじゃないよ、鞠莉ちゃん。
2期では特に顕著でしたが、鞠莉はAqoursとしてではなく理事長としての活動が多かったです。
廃校阻止は叶いませんでしたが、父親からも新しい理事をやってほしいと言われるほどの成果を上げ、浦の星の皆、卒業生の皆に認めてもらえるほどの努力をした鞠莉は、もう十分に理事長としての役目を果たしました。
本来、廃校の責任なんて高校生が背負うべきものではないんです。
それでもずっと頑張ってきた鞠莉だから、もう理事長の重荷を降ろして良い頃なんです。
鞠莉が一番やりたかったこと。
それは浦の星女学院理事長という肩書きを置いて、ただの浦の星女学院スクールアイドル Aqoursの小原鞠莉として歌う事だったのではないでしょうか。
閉校祭は皆がやりたいことをやり切るお祭りでしたが、鞠莉にとっては閉校祭そのものが本当にやりたかった事だったのかもしれません。
浦の星女学院の皆が、鞠莉に理事長の肩書きを降ろす機会を作ってくれたこと。
それは浦の星の為に今までずっと頑張ってきた鞠莉への最高の恩返しと、最大のエールだったのかも、なんて思いました。
- ダイヤの答え
もちろん勝ちたいですわ!
浦の星全校生徒の想いを背負ってきましたから、勝ってみせますわ!
どこであろうと心を込めて歌を届けるのがスクールアイドルとしての私の、誇りですわ!
果南と心の距離が離れ、鞠莉とは物理的に距離が離れたダイヤは、千歌がスクールアイドルとしての産声を上げるその時までずっと一人でした。
今でこそ自信に満ち溢れているダイヤですが、Aqoursはまた再始動できるのか、三人の関係は元に戻るのか、ずっと不安だったと思うんです。
けれど、ダイヤは諦めませんでした。
三人の場所を消したくないから部室をあのままにし、砂浜にAqoursの文字を書いたんですよね。
ずっと諦めずにAqoursを想い続けてくれたダイヤがいたから、今のAqoursがあるんです。
Aqoursの為に誰よりも頑張ってきたダイヤだからこそ、誇りを胸に最後の舞台に立つことが出来る。
三年生が想いを吐露するシーンでは「起こそうキセキを!」などで使われるメロディが使われていました。
三人に残された時間はもう残り僅か。
しかしこのメロディを聞くともっと前へ!という気持ちになってしまいます。
三人の事を想いつつ、楽しみたいと言った果南。
学校の事を想いつつ、Aqoursとして歌いたいと言った鞠莉。
全校生徒の事を想いつつ、1人のスクールアイドルとして誇りを胸に歌うと誓うダイヤ。
やっぱり三人とも同じ方向は向きません。
でも、そのまま進み続けるのが三人らしいなとも思うんです。
道はバラバラですが、最後には皆が笑顔になれる未来に繋がっていると思うので。
- 始まりの場所
初めて輝きと出会ったきっかけとなった秋葉原。そこで千歌は、空を見上げながら思いっきり息を吸います。
まだ何もやっていない普通怪獣だった自分が見たあの時の空と、スクールアイドルとして沢山の事を乗り越えて成長してきた、今の自分が見ている空。
同じ空でも、きっと違って見えていると思います。
その時、横からチラシを渡す曜が現れます。
千歌ちゃん、どうしてここに?
なんとなく、見ておきたくて。
始まりはここだったから。
始まりはここだった。
そう曜が言った時、一陣の風が吹きます。
それは始まりの時と同じ風。
千歌と曜は一瞬目を合わせて笑った後、走り出しました。
そして流れ出すMain theme of LoveLive!Sunshine!!
1期♯1の「舞い降りた奇跡」と同じタイミング。
これはズルいですよ。
千歌一人が走り
μ'sと出会ったはじまり。
しかし、今回は曜と千歌の二人が走り
出会うのはAqoursという文字と
自分と向き合えた梨子。
この展開もズルい。
心躍る展開で泣いたのは初めてです。
本当にありがとうございます。
- 曜の答え
見つかるかな?私があの時見つけたいと思った輝き。
きっと見つかるよ。もうすぐ、あと少しで。必ず!
勝ちたい?ラブライブ、勝ちたい?
もちろん。
やっと一緒に出来たことだもん。
だからいいんだよ?いつもの千歌ちゃんで。
未来の事に憶病にならなくて、いいんだよ?
一人じゃないよ!千歌ちゃんは!
ありがとう。
曜がやりたかった事、それは1期♯1から何一つ変わっていません。
千歌ちゃんと一緒に何かやりたいなって!
その為に曜は頑張ってきました。
しかし、浦の星の廃校問題が出てから、千歌はスクールアイドルを純粋には楽しめなくなっていたんだと思います。
そして、廃校が決まって重荷を背負う必要がなくなってからは、名を残すことを浦の星の皆から託されました。
いつしか千歌は笑顔と同じくらい、未来のことを悩む真剣な表情が増えました。
枕投げのシーンでも描かれたように、曜はきっと
千歌のこの表情よりも
笑顔でいっぱいにしたくて色々動いていたんだと思います。 曜の一番やりたかった事、それは
笑顔の千歌と一緒に何かをやる!だったんだと思いました。
- 梨子の答え
行きたかった?音ノ木坂。
ちょっぴりね。
今だから確かめたいことや、気持ちもあるんだけどね。
明日は会場集合にして、皆自由行動にしない?
皆それぞれ自由!行きたいところに行く!
本番前、一人になって自分を見つめなおす。
私もそうしたいの。
…うん!わかった。
浦の星での気持ちの整理を着けた梨子ですが、きっと思い残していたことがあったんだと思います。
それは浦の星ではなく、音ノ木坂でないと出来ないもの。
千歌と曜の後押しもあり、梨子は音ノ木坂学院の音楽室へと足を運びました。
思い出したの、最初に梨子ちゃん誘った時の事。
あの時私、思ってた。
スクールアイドルを一緒に続けて、梨子ちゃんの中の何かが変わって、またピアノに前向きに取り組めたら素晴らしいなって!…素敵だなって。
そう思ってたって。
梨子が笑顔でピアノを弾いているのを見た時、千歌の想いは梨子の中でずっと息づいていて、その想いが今の梨子の笑顔に繋がっているんじゃないかな、なんて考えて一人で勝手に泣いてました。
あっ梨子ちゃん!
ピアノ、弾けた?
もちろん。
梨子ちゃんはラブライブ、勝ちたい?
うん。私、自分が選んだ道が間違ってなかったって心の底から思えた。
辛くて、ピアノから逃げた私を救ってくれた千歌ちゃんたちとの出会いこそが、奇跡だったんだって。
だから勝ちたい、ラブライブで勝ちたい!
この道で良かったんだって証明したい!
今を精一杯全力で、心から!
スクールアイドルをやりたい!!
梨子は2期の序盤、奇跡に否定的でした。
私たちに奇跡は起こせないし。
しかし、千歌の諦めない姿勢が起こした小さな奇跡を、その目で見届けます。
奇跡は起こるのかな…?
私思うんだ。
奇跡を最初から起こそうなんて人、居ないと思う。
ただ一生懸命、夢中になって何かをしようとしている。
何とかしたい、何かを変えたい。
それだけのことかもしれない!
だから、起こせるよ奇跡!
私たちにも!
だって、虹がかかったもん!
説明会と予備予選、両方にAqours全員で出場する。
それは梨子にとって、奇跡を信じてみようかなと思える程の出来事でした。
そしてもう一つ、憎たらしい後輩と雨の中、犬を拾った時に分かった事。
そう思えば、素敵じゃない?
梨子は内浦に来て、沢山の出会いがありました。
ピアノが弾けなくなった自分にスクールアイドルをやれと言ってきて、Aqoursが大切だと思えてきた途端ピアノコンクールに出てほしいと言ってくる千歌だったり。
堕天使や見えない力を信じることで自分と違う感性を教えてくれた善子だったり。
皆と出会えた奇跡が待っていた道が間違いじゃなかったことを証明したい。
だからラブライブで勝ちたい。今を精一杯全力で、心からスクールアイドルをやりたい。
これ以上の素敵な自分勝手があるでしょうか。
最初誰よりも渋っていた梨子が、誰よりも大きな声でスクールアイドルをやりたいと叫べるようになったことが、千歌と曜は本当に嬉しかったんだと思います。
- 千歌の答え
千歌はずっと優勝する!と叫んできました。
皆のために優勝する。
浦の星の名を残すために優勝する。
それが皆の望んだことだから。
自分たちにしかできないことだから。
そんな時に聖良から言われた一言。
誰のための、ラブライブですか?
千歌は自分の為なのか、Aqoursの為なのか、浦の星の為なのか、自分でもわからないくらい心がぐちゃぐちゃになっていたんだと思います。
だから皆、千歌の勝ちたい?という質問に自分の為に、Aqoursのために勝ちたいと言ったのではないでしょうか。
千歌は砂浜でひとつの答えを見つけました。
何にも囚われずに、自分たちの心に従って!
その答えはずっと変わることはありません。
何かをしようとしてる。
それだけのことかもしれない!
素直な気持ちの先に、輝きはきっとある!
Aqours一人ひとりから答えを聞いた千歌は本当にやりたかったことを自信を持って宣言します。
0を1にして、一歩一歩進んできて、そのままでいいんだよね?
普通で!怪獣で!今があるんだよね!
私も全力で勝ちたい!
勝って、輝きを見つけて見せる!
1期♯1からずっと言ってきた「輝きたい!」。
やっぱりずっと変わらない。
千歌が本当にやりたいことを再確認した時、0の結果は風で飛ばされます。
東京で惨敗し、内浦で悔し涙を流したあの時の思い出。確かにつらい出来事でしたが、それはAqoursの最初の目標だった「0を1にする」が生まれた瞬間でもあって。
その目標のお陰でここまで進んで来ることが出来た感謝を、千歌は空に向けて呟きます。
ありがとう、ばいばい。
まるで千歌にはもう必要ないから、と誰かが飛ばしたようでした。
雲の上へ届くジャンプ
【3年生】
絵馬になんて書いてきたの?
それは内緒ですわ。でも、私が書いたことは現実になるんですわよ。
本当にダイヤさんらしい絵馬ですよね。
優勝祈願ではなく優勝宣言。
この空は繋がってるよ!
どんなに遠くても、ずっと、いつでも!
姿は見えなくても!
Aqoursにとっての最後の公式の舞台、三年生は改めて「今」の絆を確認しました。
【1年生】
契約です。
ライブが終わり、統廃合になっても、ヨハネとの契約…
心配しなくても!まると善子ちゃんとルビィちゃんの契約は絶対ずら。
新しい場所になっても。
一年生にとっては、統廃合先の学校の方が長く在籍することになります。三年生が卒業し、浦の星は無くなり、沢山の思い出が校舎に置き去りになってしまいます。
だからこそ善子は、「今」という絆を再契約したかったんだと思います。
各学年が自分の気持ち、そして今という時間と向き合い、準備は万端。
会場に向かう足取りは軽い。
なんかドキドキする!
どのくらい大きいんだろう!
全然想像つかないわね!
3人とも顔は写っていませんが絶対にキラキラした目をしているはずです。
ずらー!
時間ピッタリね!
この先にあるんだよね!ドゥームが!
1年生を見る梨子の目は、最高に輝いています。
その通りですわ!
アキバドーム、全国でも有数の規模を誇る会場!
ラブライブファイナル!
3年生を見る曜の目も最高に輝いています。
そして二人は前を見ます。後ろを一度も振り向かず、ただ前進していく背中を。
どのくらい走ったのかな
どこまで来たのかな
どこまで続くのかな!
分からないけど、あの時と今思ってること
全てがあってここにたどり着けたんだと思う!
雲の上だって
空を飛んでるみたいだって
思いっきり楽しもう!はじけよう。
そして、優勝しよう!
私たちの輝きと証を見つけに!
さあ行くよ!
それはまるで、雲の上まで届くジャンプをするための助走のよう。
1!
2!
3!
4!
5!
6!
7!
8!
9!
1人では飛べなくても
3人では届かなくても
9人なら届くんです。
0から1へ!
1から、その先へ!
Aqours!!!サンシャイン!!!
そして、舞台は雲の上へ。
WATER BLUE NEW WORLD
さて、歌詞考察や曲考察はぶん投げてWATER BLUE NEW WORLDについて書きたいことを勢いで書いていきます。
ここから先は本当の妄想です。
ご注意ください。
Aqours9人が歌う場所は雲の上、星空の下です。
私は果南とダイヤに会って、色んなことを教わったよ。
世界が広いこと。友達といると時間が経つのも忘れるほど楽しいこと。喧嘩の仕方に、仲直りの仕方。
二人が外に連れ出してくれなかったら、私はまだ、ひとつも知らないままだった。
果南とダイヤが、部屋に閉じこもっていた鞠莉を連れ出し、鞠莉の世界が一気に広がった時。
悔やみたくなかった気持ちの先に
広がった世界を泳いできたのさ
鞠莉の0が1になった瞬間だったと思いました。
梨子ちゃん、上手ねぇ。
だって、ピアノ弾いていると空を飛んでるみたいなの!
キラキラしてて、まるでお星様みたいに!
梨子は幼少期に自分の輝きを見つけていました。しかし、壁にぶつかり、楽しさ、やりがいを感じれなくなったことから、一時ピアノから距離をおこうとします。
海の音を聞ければ何か変わるんじゃないか。
ピアノを諦めない気持ちから東京から内浦へと引っ越した先では、梨子に奇跡の出会いが待っていて。沢山の出会いと刺激から、梨子はまた、笑顔でピアノと向き合えるまでになりました。
諦めない!言うだけでは変わらない
動け!動けば変わるんだと知ったよ
梨子は1から0へ戻りかけたものを、より確かな1にする大切さを知ったんだと思います。
花丸はルビィの背中を押すことで、本当は自分がスクールアイドルに憧れていたことを隠そうとしました。「向いてないから、体力がないから…」と、新しいことに飛び込む勇気がなかった、臆病な心がそうさせたんだと思います。
しかし、ルビィと千歌の力を借りて一歩踏み出した先は、本を読むのと同じくらいの楽しさと嬉しさが待っていた。
My New World!
新しい場所 探す時が来たよ
次の輝きへと 海を渡ろう
夢が見たい想いは いつでも僕達を
繋いでくれるから 笑っていこう!
新しい世界に飛び込む大切さ、0を1にする大切さを一番知っているのは花丸だと思うんです。
自分が勇気を持って踏み出した0から1歩は、きっと誰かの勇気に変わるから、花丸は函館ではルビィの背中を押し、閉校祭では善子を支えたのではないでしょうか。
何かを始めることの大切さと、
始めたことを諦めないことの大切さと、
自分の勇気が誰かの背中を押すかもしれないこと。
いけると思いますよ。
ステージって、不思議とメンバーの気持ちがお客さんに伝わるものだと思うんです。
聖良が言うように、3人は衣装を羽根にすることで、パフォーマンスを見てくれている方々にその事を伝えたかったのではないでしょうか。
そして羽根を手放したAqoursは雲の上から降り、光の海へと戻ってきます。
会場の青に負けない輝きを放つAqours。
函館では11人でひとつの星となりましたが、#10の雨の中Aqoursだけの星を探して、#11の閉校祭でやりたかったことを全部やり切った彼女たちなら
Aqours一人ひとりが光源となり得る星になれるんです。#10で鞠莉が探していた星は、ここにあったのかもしれません。
今を掴め! そして未来へ進もう!
この景色の想い出があれば、例え離れ離れになっても大丈夫だと思いました。
輝くってどういうこと?
千歌は#10で言いました。
優勝して輝きを見つけて!
私はこの言葉は違うと思います。
優勝しなくても、輝きは見つかるんです。
じゃあ輝くってどういうことなのか。
私は、誰かの0を1にすることだと思います。
千歌が言った「1からその先へ!」は1を10や100にすることだけでなく、誰かの背中を押し、その誰かの0を1にすることだと思うのです。
キラキラしてて、眩しいね!
私達も、一緒にスクールアイドル出来たりするのかな…?
3人の心を動かした千歌は、もう充分に輝いています。
自分たちが今を精一杯楽しんで、それを見た誰かが自分たちもやってみたい、何かを始めてみたいと思ってもらえることこそが輝きだと私は思います。
きっと、Aqoursの輝きは見た人の心に残るパフォーマンスになったのではないでしょうか。
優勝しようが、優勝しまいが。
記録に残っても、記録されなくても。
誰かの心と記憶に残るパフォーマンスをしたAqoursは、きっとその存在を深く刻んだと思いました。
今回は最終回直前という事でAqours全員と向き合ってみました。ダラダラと冗長な文章になってしまい、本当に力不足を感じています。
こんな文章をここまで読んでいただき本当にありがとうございました。
12話、素晴らしかったですね。
そしてスタッフの皆さま。
本当に本当に、最高の12話をありがとうございました。
次回、#13「私たちの輝き」。
それでは、最終回の感想でまた会いましょう!