『Yoshino Nanjo Live Tour 2017〈・R・i・n・g・〉』 感想

 2017年10月14日に仙台サンプラザホールにて行われたYoshino Nanjo Live Tour 2017〈・R・i・n・g・〉に参加してきました。

 

本当に素晴らしいライブで、この感動を文字に残しておきたいと思ったため、初めてですがブログを書いています。 

読みにくいところも多々あると思いますが、最後まで読んでいただけると幸いです。

さて、今回の仙台公演は全国6か所7公演(ツアー最終は両国国技館で2days)という南條さんソロLIVEでは史上最大のライブツアーで、その折り返し地点でした。

さらに「サントロワ∴」を引っ提げてのツアーでしたが、+ソロ活動5周年ということでサントロワ以外にも、過去の人気曲も数多く披露されました。

 

セットリストは以下の通りです。※()内は収録アルバム
  1. ユアワールド(サントロワ∴)
  2. 飛ぶサカナ(カタルモア)
  3. -MC-
  4. 誇ノ花(サントロワ∴)
  5. 逢えなくても(サントロワ∴)
  6. 光(カタルモア)
  7. Recording.(東京1/3650)
  8. -MC-
  9. 今日もいい天気だよ(Nのハコ)※日替わり
  10. 黄昏のスタアライト(東京1/3650)※日替わり
  11. ゼロイチキセキ(Nのハコ)
  12. スキップトラベル(サントロワ∴)
  13. -MC-
  14. 一切は物語(single)
  15. 嵐の中で君だけは(一切は物語カップリング曲)
  16. -MC-
  17. 未来予想図(サントロワ∴特典CD)※日替わり
  18. idc(Nのハコ)
  19. ゼリーな女(サントロワ∴)
  20. OTO(サントロワ∴)
  21. pledge(サントロワ∴)
  22. -MC-
  23. 螺旋の春(サントロワ∴)
  24. 光のはじまり(サントロワ∴)
  25. アンコール
  26. Latest Page(サントロワ∴)
  27. -MC-
  28. だから、ありがとう(東京1/3650)
  29. ・R・i・n・g・(サントロワ∴)
 
会場の雰囲気
会場はサントロワのジャケットをモチーフにした三角形の装飾が散りばめられていて、幾何学的で不思議な雰囲気の中オープニングの演出が終わり、ファンの拍手に包まれて南條さんが登場。今回のLIVEは歓声よりも拍手が多かった気がしました。
オープニングの段階で拍手が長くて…
こういうの、良いね!
ありがとう!」
と南條さんがコメントしてくれたのが印象深かったです。
 
「サントロワ∴」のテーマ
今回のアルバム「サントロワ∴」は『30代の参考書』をテーマに作られたアルバムで、作詞を全て30代の女性に依頼したものとなっており、確かに歌詞を読むと、落ち着いた言葉のニュアンスが含まれている歌詞が多い印象でした。
私は20代前半でテーマの年代とは離れていますが、30代まだまだこれから!と頑張る南條さんを見て自分ももっと頑張ろう、と思ったのを鮮明に覚えています。
 
LIVE前半パート①
軽やかなピアノイントロで始まったユアワールド。
ユアワールドは、悩みは一旦おいて前を向くことから始めよう?と優しく背中を押してくれるスタートの曲。
 LIVEが始まり、曲が進むにつれ、バンドは少しずつギアをあげていきました。
 
優しく温かい雰囲気の会場のギアを加速させるのは「飛ぶサカナ」。 
自分の限界も遺伝子も超えて、海を飛び出し遥か先の目的地を見つけに行くサカナをイメージした、南條愛乃ファンが盛り上がる鉄板曲です。
 
飛ぶサカナ&誇ノ花で会場のボルテージがどんどん上がっていく中、満を持してバラード曲ゾーンに入りました。
 
絶大な人気を誇る、奥華子作曲の「逢えなくても」の切ないピアノイントロ。
そしてミニアルバムのカタルモアから「光」のシンセの無機質な音が優しく響くイントロ。
 
南條さんのバラードはイントロが本当に秀逸です。どんなに盛り上がっていても、イントロが流れ出すと聞き入ってしまう魅力的なメロディー。本当に好きです。
 
いい意味でひとつ驚いたのが、バラード曲の時にペンライトを消灯する方が多かったことです。
 
南條さんは楽曲ひとつひとつに思い入れと拘りがあり、その断片をMCでよく語ってくれます。それを受けて、ファンは盛り上がるところはしっかりと盛り上がりつつも、バラードを聞くとき、南條さんの歌に不要ならペンライトの光さえ消していました。
 
客席はほぼ真っ暗で、スポットライトに映える南條さんがバラードを丁寧に、上品に、たくさんの感情を乗せて歌い上げる。こんなに素敵で幸せな時間、空間に居れたことが嬉しかったです。
 
そしてなによりアーティスト、観客の皆でライブを良いものにしようとする雰囲気が心地よかったなと思いました。
 
私は個人的に、ライブ中に観客ができる自己主張はコール&レスポンスとペンライトのみだと思っていて、バラードではコーレスは不要のため実質ペンライトの一つのみとなります。
 
その自己主張ツールを、さも当然のように消せるのは「南條さんの歌を聞きたい」という純粋な想いがあるからで、あの瞬間は会場が、静かに一つになった瞬間だなと思いました。
 
曲の良さを最大限に受け取りたいのはファンの僕らなのに、「バラードの雰囲気を作ってくれてありがとう」と南條さん自らお礼を述べ、バラードゾーンは終了しました。
 
LIVE前半パート②
バラード終了後の日替わり曲パートで一番印象深かったのは、やはり「今日もいい天気だよ」です。
南條さんの曲をあまり聞かない方でも、本当にこの曲だけでもいいので聞いてほしいです。本当に素敵なんです。
一人じゃ憂鬱な雨の日も一緒にいれば楽しいよ
君と笑えば、どんな天気だって
よく晴れた日みたいに嬉しくなる
という南條さんの幸せの価値観が本当に好きで、やっぱり素敵な人だなって改めて思いました。
 
「今日もいい天気だよ」終了後の優しい余韻の中、ドラムの八木さんの力強いスタートの合図とともにバンドの重低音が観客を襲い、そのまま「黄昏のスタアライト」へ移行。
私たち観客は圧倒されるようにペンライトの色を橙、赤へ変え、バラードゾーンの静寂が嘘のようにコールを叫びました。
しっとり系とアップテンポのメリハリがあるのが南條さんのライブの特徴ですが、今回は特にそれが顕著でした。(超楽しい)
 
「今日もいい天気だよ」で優しさ、「黄昏のスタアライト」でカッコよさをまざまざと見せつけられ、もうこの時点で期待以上の充実感があったのですが、私が「サントロワ∴」で一番好きな曲の「スキップトラベル」がこのラッシュの最後に披露され、圧倒的可愛さが心に突き刺さりノックアウトでした。
 
スキップトラベルは南條さんの歌唱はもちろん素敵でしたが、ダンサーの踊りも素晴らしく、各所にスキップの振り付けが見られました。じっくりと振り付けを見たかったし、歌っている南條さんも見たいしで本当に目が足りない。映像化してほしいです(切実)。
 
LIVE後半パート①
スキップトラベルのアウトロにノリノリの南條さんは、スキップしたままステージから袖へ移動し衣装チェンジへ。
残ったバンドメンバーとダンサーでインストの演奏、ダンスパフォーマンスが始まりました。
まずダンサーの踊りですが、めちゃめちゃ気合が入っていて、一挙手一投足すべてに目が離せませんでした。こればっかりは実際に見ないとわかりませんが、もしこの後のツアーに行かれる方は是非ダンサーにも注目してください。本当にすごいです(語彙力の低下)。
 
続いてバンドの演奏について。
今回で3回目となるツアー、全て同じバンドメンバーです。
東京1/3650のLIVEでは南條さんをそっと支えるような演奏の印象が、NのハコのLIVEでも南條さんを際立たせるために縁の下の力持ちに徹した印象がありました。
どちらも南條さんを第一に考えた演奏で、安心と信頼のバンドメンバーです。
 
ですが今回、インストの演奏で印象が大きく変わりました。
前半パートはNのハコの時と同じように南條さんを支える丁寧な演奏だなと思っていたのですが、南條さんがいなくなった瞬間、バンドの音色が変わりました。
 
まるで枷を外したかのように演奏がガラッと変わり、今までの音色が明るくポップな、優しい音だとしたら、インストの音色は鋭く、重く、心が震える音でした。
 
各メンバーのソロが終わり、それでもなお止まらない重厚なインスト。
その終わりは唐突でした。
 
衣装チェンジし、黒のドレスを身に纏った南條さんがステージ中央に現れ、バンドの空気を震わすほどの音の波は、勢いそのままに聞き馴染みのあるイントロへと変化し、ベルセルク主題歌「一切は物語」へと繋がっていきました。
 
一切は物語は「サントロワ∴」とは毛色が全く違うのでどのようにセットリストに組み込むのか気になっていましたが、なるほどそう来たかと思わず感嘆のため息が出ました。
 
南條さんには大変失礼な話ですが、一切は物語は曲自体が重いテーマを扱っているし、ステージでは後ろからはバンドの怒号のように唸るような重い演奏が、そして前には私たちファンの眼差しが南條さんを挟み込む形になり、この重圧の中、失敗しないか不安に駆られました。
 
しかし、当たり前ですが全く心配無用でした(笑)南條さんの歌いだしの第一声を聞き、鳥肌が立ったのを鮮明に思い出せます。
 
暗い曲調の中に、小さくても確かにある希望を歌い上げた南條さんに、私たちは拍手せざるを得ませんでした。
 
そのままカップリングの「嵐の中で君だけは」を雰囲気を壊すことなく歌い、また衣装チェンジへ。
歌われた二曲の雰囲気にあてられ、動悸が止まらなかったのですが、黒のドレスを脱いだらそこにはいつもの南條さんがいました。
 
不安が渦巻く雰囲気を自ら壊す緩いMCに、「あ、戻ってきたな。」と謎の安心感があったのを覚えています。それぐらい曲の世界観に引きずり込まれたんです…。
 
後半MC恒例のカバー曲発表では、おそらくファン全員が待ち臨んでいた「未来予想図」。
 
会場からは歓声が上がり、そっと皆ペンライトを消しました。
やっぱりドリカムは偉大だなと思いました。個人的にはどの曲が来てもオールオッケーでしたが、一番好きなカバーだったので聞けて幸せでした。
 
名曲の次は南條ファンを萌え殺すことで有名な「idc」、「ゼリーな女」の二連コンボ。
idc」は作詞:KOTOKO 作曲:黒須克彦
「ゼリーな女」は作詞:KOTOKO 作曲:井内舞子というそれぞれ最強タッグによって作られたもので、特に「idc」は是非一度聞いてほしいです。
 
間奏で一言だけセリフがあるのですが、そこをアレンジしてきた南條さん、ずるい。
あんなことを言われたらどこまでも推すしかない。そう思いました。
(ライブの演出を詳しく書くことがツアーのネタバレにならないよう、少し控えます。)
 
続いて披露されたのは、「OTO」そして「pledge」でした。
「OTO」は、強がりで泣かない人が少しだけ弱さを見せる前半と、心がほどける音に触れて涙が止まらなくなる後半に分かれているのですが、もうこれ南條さんのことじゃん…と自分が泣きそうになりました。
 
「pledge」は誓い、固い約束という意味ですが、確かに歌詞からは強めの語気が感じられ、メロディーの疾走感も相まって南條さんの心の強さが感じられました。
ギターの星野さん、ベースの北村さん、ダンサー二人と横一列でダンスを踊りながら歌うのもとてもカッコよく、ステージ映えを意識したパフォーマンスで素敵でした。
 
LIVE後半パート②
MC明け最初の曲は螺旋の春なんですが、これに関して言いたいことがあって 
MCにて、螺旋の春に込められた思いを伝える南條さんは、私たちファン一人ひとりに目を向けながらゆっくりと語りだしました。
目から鱗が落ちたんだよ。
サントロワ∴は30代の参考書がテーマだけど、これに関しては人生のテーマだなって思って。
以下は螺旋の春の一部分です。
去年とは何が違うの?
繰り返す木々に問いかける
重なり合う時は少しずつ変わって
それは有限のSpiral
ただ通り過ぎて 続いていく
またここに戻ろう
 
人生何度も同じ悩みを持つと思う。
ぐるぐると何度も。
でもね、上から見れば同じ場所を回るだけに見えるんだけど、横から見てみたらさ?
螺旋のように上に登っているかもしれないんだよ。
だから、未来に手を伸ばすことをやめないでほしい。
そう言って歌いだした南條さん。
周りは桜の花びらをイメージした桜ピンクの色で溢れ、あの瞬間は人生の宝物になりました。
 
感動に包まれた余韻の中、南條さんの「次で最後の曲です!」が響いてあるイントロが流れ出しました。
おそらくファンが「サントロワ∴」で一番多く聞いてきたアトムザビギニング主題歌「光のはじまり」
 
いつだって いつだって
がむしゃらがいい
肩を並べて 明日へと向かおう
なんだって なんだって
出来るはずだよ
思いのままに 僕らが創り出す未来
 
鉄腕アトムを作り、世界に光を与えた天馬牛太郎とお茶の水博士。子供たちに夢と希望を与えた手塚治虫
その二つの想いを全力で作詞に込めた南條愛乃
最後の曲に「始まり」がテーマの曲を持ってくるのは必然だったのかもしれません。
真っ白のサイリウムの中で楽しそうに、そして丁寧に歌い切った南條さんは、光の中、笑顔でこう言いました。
 皆!明日からも頑張るんだよ!
この一言に南條さんの全てが詰まっている気がしました。
南條一間というリスアニのコーナーで、1stアルバム「東京1/3650」についてのトークの際、鷲崎健さんが南條さんにある質問をしました。
このアルバムはどんな時に、どんな人に聞いてほしい?
…頑張ってる人に聞いてほしい。
真面目なことは恥ずかしがって、ふざけながら言う南條さんがぽろっとこぼした言葉です。
 
東京で過ごした10年間、3650日。
その全てを込めた1stアルバム「東京1/3650」は南條さんの努力の軌跡で、私はその軌跡を見て勇気づけられました。
 
「私はここまで頑張ってきたよ。つらかったけど今も頑張っているよ。君から見た私はどう映ってる?」と問いかけられているような2ndアルバム「Nのハコ」にも、沢山勇気づけられました。
 
南條さんが伝えたいことはソロ活動5年間で何も変わっていなくて、一本ぶれない芯が通っているのがかっこよくて。
そんな人間になりたい、と改めて思いました。
 
LIVEアンコールパート
光のはじまりの時点で涙が出てしまったのですが、まだ続きます。
アンコール明けに披露された「Latest Page」
最新のページという意味です。
 
この曲について、ライブの感想ではありませんが少しだけ書きたいことがあります。
この曲は個人的に、相当助けられた曲なんです。
 
μ'sが活動を終えるとき、本当にショックで、何も手につかなくて。
あの頃を今でも思い出す日がありました。
そんな時、この曲を聞いて救われたんです。
 
眩しい夢に焦がれた日も
涙を堪えた日も
決して忘れない
紡いだページの、その先にある
今日が一番、幸せだよ
 
この曲は人生をアルバムに例えて、愛おしく感じた瞬間を写真の中に収めて、どんどん新しいページを更新していこう、と前を向く曲です。
 
内容の濃い時間を過ごした後はよく虚無感に襲われることがあるけど、それは過ごした充実した日々がなくなるわけじゃない、とこの曲から学びました。
 
急ぐ必要なんてなくて、たまにはゆっくりまわりを見渡したりするのもいいんじゃないかな?と今を見つめなおすきっかけをくれた大切な曲です。
ライブで聞けて本当に良かった…
 
続いて披露されたのは「だから、ありがとう」。歌詞の半分以上が感謝の言葉で出来ている曲で、少し伏し目がちに歌われた姿が今でも目に焼き付いています。
だから、ありがとうの演奏が終わり、目を伏せていた南條さんはパッと前を向いて叫びました。
次で本当に最後の曲です!
そして始まったのはツアーの表題にもなっている「・R・i・n・g・」。南條愛乃5年間の集大成の歌です。
 
一番のサビでは、笑いあえば繋がるEn no Ring
二番のサビでは、未来にまで繋がれKizuna Ring
ラスサビでは、私たちの大きなAi no Ring
という歌詞が出てきます。
 
ファンが、南條さんが、一緒の空間で笑いあった
色褪せない想いのまま、未来まで繋ぎたい
青空の日も、雨の日も、確かに刻まれるが一つのRingとして繋がっていて、
ソロ活動の5年間の思い出が宝石のように埋め込まれているのかなと思いました。
 
会場は南條さんのイメージカラーの白を基調に、ファン一人ひとりの思い出の色を光らせていたと思います。色とりどりのカラフルなペンライトが光り、皆笑顔のままLIVEは終了しました。
 
LIVEの終わりにはいつも寂しい気持ちになっていた私ですが、この日は「またお金貯めて、ライブに行こう。」「南條さんが活動を続ける限り、応援し続けよう。」という気持ちでいっぱいでした。
 
そして歓声と拍手の中、南條さんの
今日はありがとう!また会おうね!
という言葉と、適当な投げキッスで今回のLIVEは幕を閉じました。
 
まとめ
一番思ったのは、ツアーめっちゃいいじゃん!ということです。ツアーはほぼ同じ内容で、全国を回るものですよね。 
全公演を追いかける人、ツアーファイナルだけでいいやと思う人、近くの会場だけ行く人…たくさんの考えの中、参加する公演を選びます。
 

私は家から一番近かったのが仙台公演だったから応募しました。一つ、心の底から言えるのは、仙台公演が本当の本当に最高に良かった!ということ。

私以外にも各公演に同じように感じている人がいっぱい居て、その公演がその人にとっての最高の公演で。

それってめちゃめちゃ素敵なことじゃないですか!

だからもう一度言わせてください。

ツアーめっちゃいいじゃん!!!

 
最後に。
南條さんはファンを対等に見てくれて、信じてくれて。温かい気持ちにさせてくれて。
自分もこんな人間になりたいと思わせてくれた、人生の先輩です。
最高の時間を、幸せな空間をありがとうございました。
南條さんのライブ、また行きたいなぁ…。笑