ヴァイオレット・エヴァーガーデン

ヴァイオレット・エヴァーガーデン第11話 感想

してきたことは消せない。 でも、君が自動手記人形としてやってきたことも、消えないんだよ。 傷口を抉りながら自問自答を繰り返し(1~8話)、ようやくひとつの答えを見つけ(9話)、その見つけた答えをみちしるべに、『大切な人を失う』という似た境遇(ヴァイオ…

ヴァイオレット・エヴァーガーデン 第10話 感想

人は一人の人間であり、その名前には唯一無二の願いや祈りがある。これは前回の9話の一番のメッセージだったと思います。 しかし、人は生きていくうちに、少しずつ、自分を表す代名詞が変わっていきます。 ホッジンズは『軍人』から『社長』へ。ヴァイオレッ…

ヴァイオレット・エヴァーガーデン第9話 感想

ヴァイオレット・エヴァーガーデンとはどういう話なの?と聞かれるならば、戦争の兵器として育てられた少女が人間になるまでの心のリハビリテーションの物語だ、と僕は答えると思う。 少佐の命令というみちしるべを無くし戦後という世界に適応できなかった少…

ヴァイオレット・エヴァーガーデン第8話 感想

光があるという事は闇がある証明であり、逆もまた然り。 今回は二面性がキーワードになっていると思うヴァイオレット・エヴァーガーデン第8話。タイトル無き8話です。 ヴァイオレットが自動手記人形として過ごしてきた1~7話の中で断片的に語られてきた『…

ヴァイオレット・エヴァーガーデン外伝-永遠と自動手記人形- 感想

今を生きる人が、永遠を手に入れる一つの方法。 京都アニメーション制作「ヴァイオレット・エヴァーガーデン外伝-永遠と自動手記人形-」を見てきました。今回はその感想文です。 テレビアニメで監督を務めた石立太一を監修、アニメの根幹を支えた藤田春香を…

ヴァイオレット・エヴァーガーデン 第7話感想

昔、国語の先生に聞いた話。 名前という漢字の「名」は、夕と口から成り立っており、暗く(=夕)なり顔が見えなくなった時、人々は互いに声を出して(=口)自分の存在を知らせていたことが「名」という漢字の理由だそうです。(諸説あり) 名前とは自身の存…

ヴァイオレット・エヴァーガーデン第6話 感想

世の中には沢山の作品が溢れている。それは胸が熱くなるようなエンターテインメントかもしれない。世論へ呼びかけるメッセージが込められているかもしれない。そして、不意に訪れた『耐えることのできない悲しみ』を『物語という枠』に落とし込み、『意味』…

ヴァイオレット・エヴァーガーデン第5話 感想

縁とは、人と人との関わり合い。私たち人間は一人では生きられません。沢山の人と関わり合い、助け合い、影響しあうことで生きていきます。その沢山の出会いの中には宝物のように感じる特別なものもあれば、挨拶を交わすだけのようなものもあります。私は『…

いつの日か、自分を愛せるように【ヴァイオレット・エヴァーガーデン】4話感想

『嘘』とは『真実』を隠す行為。大切な相手が心に傷を負わないように。大切な自分が傷つかないように。理由は様々ですが、人は少なからず嘘を吐きます。 今回のキーパーソンであるアイリスもそう。 彼女は見栄を張る癖がありました。『見栄を張る』とは、か…

ヴァイオレット・エヴァーガーデン第3話 感想

『言葉』とは口から出る『音』で、手で書く『文字』。 しかし、赤の他人にはただの音かもしれないその言葉で、救われる人がいます。ただの文字を読んで、涙する人がいます。 同じ言葉でも、人によって『価値』が異なるのです。 では、その『価値』を決定づけ…

ヴァイオレット・エヴァーガーデン第2話 感想

対比で見えてくるもの 何かに秀でた人を見て「いいな」「すごいな」と思ったり、「あの人と比べるとどうして自分は…」なんて思ってしまったり。他人を見て抱く感情は自分と比べてどうかという部分が大きく影響すると思うのです。 ヴァイオレットが理解できて…

ヴァイオレット・エヴァーガーデン第1話 感想

少佐の瞳があります。 少佐の瞳と、同じ色です。 これを見た時の、こういうの… 何と言うのでしょう。 エメラルドのブローチを見てそう言った少女の瞳は理解できないものと出会った子供のようでした。 痛々しいまでの無知と言いますか。 感情って赤ちゃんでも…